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日本の夜明け(18)

三重県の志摩に伊勢神宮の別宮、伊雑宮(いざわのみや)があります。伊雑宮には、昔から言い伝えがあり、それは、伊雑宮こそが本当の伊勢神宮であるというものでした。江戸時代、地元の農民は幾度となく、そのことを幕府に訴え、打ち首に処せられてきた歴史が残っているのです。紀元前1世紀、大和国を旅立った倭姫は、天照大神を鎮める地をさがす長い旅に出ます。いくつもの元伊勢といわれる神社を作った後、ついに、三重の伊勢神宮に天照大神をお祀りしました。実は、それが、伊雑宮であるというのです。古くから、伊雑宮周辺には、倭姫の墓が存在しているという言い伝えがありました。そして、戦前、ついに倭姫の石棺が発見されてしまったのです。そこからは、天照大神の象徴である鏡や勾玉も発見されました。ところが、その事実は、当時の特高警察によって緘口令がしかれ、完全に封印されてしまったのです。また、伊雑宮の近くには、昔、スサノオノ命を祀っていたという佐美長神社があります。スサノオノ命というのは、太陽神である天照大神から太陽が沈む方角に祀られることになっています。伊雑宮に、かつて、天照大神が祀られていたことがうかがえるのです。かつては、内宮より1年早く行われていた伊雑宮の式年遷宮が、内宮の1年後に改められたことも、伊雑宮が本当の伊勢神宮であるという痕跡を消すためのものです。

 

今も、伊雑宮の周辺には、御師(おんし)とよばれる、全国からかつての伊勢神宮へお参りに来た人々をもてなす役割をしていた人たちの末裔が住んでいます。元御師のおじいさんに案内されて訪れた、倭姫が埋葬されていたという場所には、記念碑はおろか、案内板や囲いさえ全く何も存在しませんでした。まさに、原っぱそのものだったのです。歴史というものが、時の権力者によって封印され、いかに歪められているかという事実をまざまざと見せつけられた出来事でした。日本の歴史において、時の権力者にとって都合の悪い事実というものは、存在してはならないものであるのです。

 

| 日本の夜明け | 00:01 | comments(2) | - | pookmark |
コメント
竹まつさん
いつも興味津々で拝読しております。

ちょうどつい最近、大宇陀・迫間の棚田で地主さんと伊勢神宮の話をしてたところやったんですよ!
地主さんは熱心な郷土史家で、遷宮のルートの途中に大宇陀があること、大宇陀・本郷にある元伊勢跡のことなど、伺っておりました。

特に、本郷の元伊勢跡が「尾根にあるちょっとした平地」にされていることに憤っておられたことが印象的でした。

時の権力者によって歴史は改竄される、ということがきっと
大宇陀でも起きていたのですね。
ということは、ただの原っぱにされた元伊勢跡の歴史的信憑性は高いのかも!?

何だかワクワクしてます。
明日は棚田での仕事を終えたら、昼からこの元伊勢跡に行ってみます。
| gori | 2013/05/09 3:26 AM |
ありがとうございます。
最近つくづく、学校の歴史の勉強って何やねん・・・
と思いますね。
| 竹まつ | 2013/05/11 10:03 PM |
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